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福島原発事故・マーシャル諸島核実験
福島原発事故・マーシャル諸島核実験
国際シンポジウム「ビキニ事件」61年 第2部
マーシャル諸島米核実験被害〈非認定〉地域
アイルック環礁に起こった異変・健康被害
竹峰誠一郎、Tempo Alfred、Rosania A. Bennettさんの話
WEB&YouTube配信2015年5月1日、制作:映像ドキュメント.com
「ビキニ事件」61年の国際シンポジウムより、竹峰誠一郎さんとマーシャル諸島アイルック環礁の人々の発言。
アイルック環礁は、米国が水爆実験を行ったビキニ環礁からは500キロ以上離れ、住民の避難は行われず、米国が核実験被害を認めていない島である。
しかし、被ばくしなかった、あるいは「低レベル」の汚染だったとされた島では、その数か月後から動植物に異変が起こり、しばらくたつと人々のあいだに見たこともない病気が起きるようになった。
甲状腺にガンができ切除する人、様々なガン、流産・死産や障害児の出産…、「低レベル」の汚染でも長い年月のあいだに人々の身体はむしばまれ、実験終了後に生まれた第2世代、第3世代にまで影響が出てきている。
被ばくしなかったとされた島々で起こった異変や健康被害について、竹峰誠一郎さん(明星大学、グローバルヒバクシャ研究会共同代表)が解説、Tempo Alfredさんが体験を語り、Rosania A. Bennettさんはビデオで4人の体験談を紹介した。アイルック環礁で何が起こったのか、貴重な証言だと思う。
(荒川俊児)
(連続再生)
1.マーシャル諸島米核実験被害〈非認定〉地域(竹峰誠一郎) 23分19秒 (WMVファイル178MB)
2.アイルック環礁の被曝体験を語る(Tempo Alfred) 47分13秒 (WMVファイル 216MB)
3.アイルック環礁に起こった異変・健康被害:4人の体験談(Rosania A. Bennett) 57分55秒 (WMVファイル 232MB)
VIDEO
1.マーシャル諸島米核実験被害〈非認定〉地域(竹峰誠一郎)
23分19秒
(WMVファイル 178MB)
VIDEO
2.アイルック環礁の被曝体験を語る(Tempo Alfred)
47分13秒
(WMVファイル 216MB)
VIDEO
3.アイルック環礁に起こった異変・健康被害:4人の体験談(Rosania A. Bennett)
57分55秒
(WMVファイル 232MB)
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◎ビキニ事件、3・1ビキニデー
1954年3月1日、米国はマーシャル諸島ビキニ環礁でブラボー(万歳)という名の水爆を爆発させた。日本の漁船・第五福竜丸がその死の灰(核分裂生成物・放射性降下物)を浴びて帰港、乗組員は原爆症で苦しみ、無線長の久保山愛吉さんが亡くなった。さらに数多くのマグロ漁船の被ばくも明らかになった(856隻が汚染魚を廃棄)。
これがきっかけとなって日本の原水爆禁止運動がはじまり、日本では3月1日は「ビキニデー」と呼ばれるようになった。
一方、同じ死の灰は、逃げ場のないマーシャル諸島の人々の上に降りそそいぎ、いまにいたるまで人々の生命をむしばみつづけている。
現在では、米国が被ばくを認めた島々だけでなく、被ばくはなかったとされた「低レベル」に汚染された島々でも健康被害が出ていて、認定と補償を求める声があがっている。
●話し手紹介
竹峰誠一郎
たけみね・せいいちろう。1977年、兵庫県生まれ。2012年、早稲田大学大学院アジア太平洋研究科博士後期課程修了。博士(学術)。現在、明星大学人文学部人間社会学科教員。
和光大学4年生の1998年からマーシャル諸島に通い続け、現場にこだわった核被害の研究を進める。2004年、グローバルヒバクシャ研究会を創設し、共同代表の一人。「原爆の図」丸木美術館評議員、第五福竜丸平和協会専門委員などを務める。(『マーシャル諸島 終わりなき核被害を生きる』より)
著書:
最新刊『マーシャル諸島 終わりなき核被害を生きる 』(新泉社、2015年2月)
『核時代のマーシャル諸島──社会・文化・歴史、そしてヒバクシャ 』中原聖乃、 竹峰誠一郎(凱風社、2013年1月)
『隠されたヒバクシャ−検証=裁きなきビキニ水爆被災 』グローバルヒバクシャ研究会、前田哲男、中原聖乃、 高橋博子(凱風社、2005年6月)など
テンポー・アルフレッド Tempo Alfred
ブラボー実験のときマーシャル諸島アイルック環礁で被曝。アイルック小学校元校長、同自治体議員。1941年生まれ 74歳
ロザニア・アルフレッド・ベネット Rosania A. Bennett
Tempo Alfredの姪、南太平洋大学法学部卒、元国会職員。日本人の祖父をもつ、40代
〈ビデオで体験談を語った4人〉
エオニス・チェーミ Eonis James 73歳
チョルビ・アニトック Jorbi Anitok 1923年生まれ 92歳
ワジュ・マーシャル Waju Marshall 70歳
クレイドル・アルフレッド Cradle Alfred 1934年生まれ 80歳
●関連資料
竹峰誠一郎『マーシャル諸島アイルック環礁民の被ばく証言集:48人の被ばく者インタビュー』 (広島大学ひろしま平和科学コンソーシアム、2005年1月)
(http://home.hiroshima-u.ac.jp/~heiwa/cons/takemine/contents.htm)
●当サイト内の関連映像・関連資料
◎国際シンポジウム「ビキニ事件」61年〈この日のこのほかの映像〉
・世界のヒバクシャ〜日米の被ばく補償(豊崎博光) (http://www.eizoudocument.com/0652toyosaki.html)
・ウラン鉱山−劣化ウラン−フクシマ(森瀧春子) (http://www.eizoudocument.com/0653moritaki.html)
・マーシャル諸島アイルック環礁の核実験被害(竹峰誠一郎、Tempo Alfred、Rosania A. Bennett) (http://www.eizoudocument.com/0654ailuk.html)
◎マーシャル諸島の核実験
映画『ハーフライフ』フィルム貸出 (http://www.eizoudocument.com/0647FILM002.html)
映画パンフレット『ハーフライフ』 (PDFファイル)(http://www.eizoudocument.com/06genpatsu/FILM002book.pdf)
映画『パシフィック』フィルム貸出 (http://www.eizoudocument.com/0646FILM001.html)
◎太平洋から見たフクシマ
太平洋から見たフクシマ〜タヒチ・ポリネシアのローラン・オルダムさんインタビュー (http://www.eizoudocument.com/0630roland.html)
◎「ビキニの死の灰」の海洋汚染調査など
・「原発汚染水の海中放出」で思いだすこと 前田哲男 (ジャーナリスト)2011年4月7日(http://www.eizoudocument.com/0601omou.html#09)
・「原発汚染水の海中放出」で思いだすこと2 前田哲男 (ジャーナリスト)2011年4月9日(http://www.eizoudocument.com/0601omou.html#10)
・福島原発事故に思う3 前田哲男 (ジャーナリスト)2011年4月11日(http://www.eizoudocument.com/0601omou.html#11)
・福島原発事故に思う4“浮かぶ原発”にも注目を 前田哲男 (ジャーナリスト)2011年4月13日(http://www.eizoudocument.com/0601omou.html#12)
◎第五福竜丸
第五福竜丸元乗組員・大石又七さんの発言 (http://www.eizoudocument.com/0651sayounarakameido.html#OishiMatashichi)
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〈国際シンポジウム〉「ビキニ事件」61年〜今みつめる核被害の拡がり〜
日時: 2015年2月21日(土)開場10:00 10:20〜17:30
会場: 明治学院大学白金校舎 本館10階大会議場
アクセス(http://www.meijigakuin.ac.jp/access/)
使用言語: 日本語(マーシャル諸島の方は、英語あるいはマーシャル語を使います。英語→日本語の同時通訳があります)
参加費: 無料・事前申し込み不要
プログラム:
総合司会 鴫原敦子(環境・平和研究会共同代表)
10:20- はじめに 高原孝生 (明治学院大学国際平和研究所長、国際政治学・平和研究)
10:30- 第1部 グローバルヒバクシャの光景
豊崎博光 (フォトジャーナリスト、中央大学等兼任講師)
森瀧春子 (2015年「世界核被害者フォーラム実行委員会」事務局長、核兵器廃絶をめざすヒロシマの会)
(12:00- 昼食休憩)
13:30- 第2部 マーシャル諸島 米核実験被害<非認定>地域──「視野の外」に置かれてきた人びと
竹峰誠一郎 (明星大学、グローバルヒバクシャ研究会共同代表)
Tempo Alfred (ブラボー実験のときマーシャル諸島アイルック環礁で被曝、アイルック小学校元校長、同自治体議員、70代男性)
Rosania A. Bennett (Tempoの姪、南太平洋大学法学部卒、元国会職員、日本人の祖父をもつ、40代女性)
(15:30- 休憩)
15:45- 第3部 日本漁船員1000隻をこえる被災船を追う
星正治 (広島大学名誉教授、放射線物理学、NHKスペシャル「水爆実験 60年目の真実」(2014年8月6日)で放映された共同研究よびかけ人)
高橋博子 (広島市立大学、グローバルヒバクシャ研究会共同代)
17:15- おわりに 藍原寛子 (ジャーナリスト、Japan Perspective News株式会社、福島市在住)
開催趣旨:
「ビキニ事件」から61年を迎えます。人道面に光をあてて「核なき世界」を希求する国際的な動き、あるいは東電福島第一原発事故などを視野に置きながら、被爆70年の夏を前に、国境を超える視点をもち、不可視化された核被害にどう迫っていくのか、共に考え模索し、新たな機運とつながりを築く機会にしたいと考えています。核実験場とされたマーシャル諸島から、これまで核被害が顧みられてこなかった地域の方をゲストにお迎えして開催します。
共催: 明治学院大学国際平和研究所(PRIME)、グローバルヒバクシャ研究会、第五福竜丸平和協会
トヨタ財団助成プロジェクト「福島発 世界へ──世代を超え未来につなぐ被ばく体験のアーカイブ化とネットワーク構築」
問い合わせ先:
明治学院大学国際平和研究所(PRIME) (http://www.meijigakuin.ac.jp/~prime/) TEL:03-5421-5652、FAX:03-5421-5653
グローバルヒバクシャ研究会共同代表 竹峰誠一郎(明星大学)
(c) 映像ドキュメント.com, Tokyo, Japan.
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