WEB&YouTube配信2015年12月26日、企画:デモクラTV+映像ドキュメント.com、制作:映像ドキュメント.com
18歳のためのレッスン第5回は、憲法学者の小林節さん(慶應義塾大学名誉教授、弁護士)。
人は幸福を求めて生きているというところから話ははじまった。政府の仕事とは、人が幸福を求めて生きる社会のなかで(ぶつかるときもあるので利害を調整して)我々を幸福に導く環境を整えること。その要素は、より自由であること、より豊かであること、より平和であることの3つ。いわば政府は幸福の環境を整えるサービス機関。憲法はその設計図にあたるもので、主権者である私たちが任期つきで権力を預けるためのもの──と小林さん。
ところが安倍内閣は、憲法に書かれていること(具体的には9条、96条、99条)を破り、議会制民主主義すら実質的に否定した。こういう違憲政府は退場させなくてはならない。
きたる7月の参議院選挙が重要。安倍内閣の憲法悪事に市民が気づきはじめるなか、眠っていた浮動票が起きて風をつくれば、まっとうな政権交代が起きる。32ある一人区で野党が統一候補をたて20勝てばそれは可能になる。憲法を守らない政治家は躾け直され、私たち主権者の側も憲法をたてに政府を監視する主としての感覚がよみがえってくるのではないか、と話を締めくくった。
学生たちとの質疑応答では、かつてはつきあいがあった自民党の改憲論者との議論がどのようなものであったかを語り、いまは憲法の条文を語ることより立憲主義を定着させることの方が重要だと考えるようになったと心境を語った。
59分56秒 (WMVファイル255MB) |