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福島原発事故
福島原発事故
原発いらない!3・11福島県民大集会
福島県民の訴え‐飯舘村 管野哲さん、浪江町
橘柳子さん
連帯のあいさつ‐大江健三郎さん |
WEB&YouTube配信2012年3月25日、3月27日、制作:映像ドキュメント.com
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大震災とそれにつづく原発事故から1年となる3月11日、郡山市で「原発いらない!3・11福島県民大集会」が開かれ、1万6000人が集まった。
集会では、加藤登紀子さんらのコンサート、大江健三郎さんの連帯のあいさつなどのほか、県民の訴えとして、福島市から山形県に避難した菅野智子さん、二本松で有機農業をいとなむ菅野正寿さん、相馬市で漁業をいとなむ佐藤美恵さん、飯舘村から福島市に避難した菅野哲さん、警戒区域の富岡高校から朝霞開成高校に転校した鈴木美穂さん、浪江町から避難した橘柳子さんの6人が登壇した。
開成山野球場のスタンドを埋めつくした参加者は、集会後デモに出発。反原発でこれだけの人が集まったのは福島でははじめてのことだという。
(あらかわ)
1.福島県民の訴え 飯舘村
管野哲さん
9分20秒(WMVファイル 67.2MB)
2.福島県民の訴え
浪江町 橘柳子さん
9分10秒(WMVファイル 83.7MB)
3.大江健三郎さん
12分54秒(WMVファイル 67MB)
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●発言紹介
◎飯舘村
菅野哲さん
飯舘村は福島第一原発から28キロから46キロ。放射能の通り道となり、事故直後から異常に高い放射線量が測定された。しかし計画的避難区域に指定されたのは1カ月半後。全村避難が始まったのは2カ月後だった。
飯舘村はこれまで「までいな暮らし」を合言葉に、持続可能な村づくりを進めてきた。「までい」には、ゆっくり、丁寧に、大切に、心をこめて、じっくりと、といった意味が含まれる。
現在福島市で避難生活をおくる菅野哲(かんのひろし)さんは、事故直後に毎時44.7マイクロシーベルト(3月15日)もの放射線量であったと語る。毎時44.7マイクロシーベルトとは、1日で法律が決めた一般公衆の年間被曝線量限度1ミリシーベルトに達してしまう異常に高い線量だ(1カ月なら32ミリ)。「その高い線量のなかで飯舘村村民は放っておかれ、その期間、被曝させられた」と菅野哲さん。
そして「美しかった飯舘村は放射能まみれ、そこには暮らせない」と、放射能の心配のない、安心して安全で暮らせる「新しい避難村」の建設を訴えた。 |
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◎浪江町
橘柳子さん
浪江町は、福島第一原発のある双葉町・大熊町の北に位置する。中心地の沿岸部は大津波で崩壊、それに追いうちをかけて原発事故が町を襲った。
沿岸部の住民は津波避難につづいて,着のみ着のままの避難生活に追いやられた。
9カ所の避難所を転々として、現在本宮市の仮設住宅に暮らす橘柳子(たちばなりゅうこ)さんは、自らの中国引き揚げ体験から「国策により2度も“棄民”にされる恐怖」を語った。
福島・東北はもっと声を出すべきとの声には「すべてに打ちひしがれ、喪失感のみ心をおおっていて声も出ない。展望が見えないなかで夢や希望の追求は困難」、「もう少しのあいだ寄り添ってほしい。傷はあまりにも深い」と語りかけ、「脱原発・反原発の実現のために生きていくことが唯一の希望かもしれない」と語った。 |
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◎大江健三郎さん
さようなら原発1000万人アクションの呼びかけ人の一人であり、また「九条の会」呼びかけ人でもある作家の大江健三郎さんは、すべての原発をとめることの意味をドイツの原発廃止の例をひきながら、「倫理」という視点から語った。
日本ではバブルのときから「倫理的」という言葉があまり使われなくなってしまった。しかし倫理的な責任をとることが人間としていちばん根本的なこと、人類は過ちを犯してきたが大筋ではその責任をとることで生き続けてきた、と大江さん。
ション・レノンの「イマジン」に触れながら、近い将来のある日、すべての学校で「この国はきのう原発を全廃することを決意しました。私たちの未来に原発事故の不安はもうありません」、そして子どもたちから大きな歓声があがる、という“想像”を語り、それを実現しようと結んだ。
大江健三郎さんは、1935年生まれ。核時代や民衆の歴史を想像力を駆使して小説で描いてきた。ノーベル文学賞受賞作家。
●関連映像
◎飯舘村
脱原発世界会議ビデオリポート(1)(http://www.eizoudocument.com/0629sekaikaigi.html)
《飯舘村周辺放射能汚染調査報告》放射能汚染調査から見た福島とチェルノブイリ 今中哲二さんの話(http://www.eizoudocument.com/0605imanaka.html)
持続可能な村づくりを進めてきた原発被災地の苦悩 糸長浩司(飯舘村後方支援チーム)さんの話(http://www.eizoudocument.com/0606itonaga.html)
◎大江健三郎
大江健三郎さん
さようなら原発1000万人アクション2.11全国一斉行動 in 東京(http://www.eizoudocument.com/0631sayounaraGenpatsu.html)2012.2.11
講演会さようなら原発
大江健三郎さんの発言(http://www.eizoudocument.com/0626ohekenzaburo.html)2011.9.19
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原発いらない!3・11福島県民大集会
安心して暮らせる福島県をとりもどそう
日時:2012年3月11日(日)12:30開場、13:00開始
会場:郡山市 開成山野球場(福島県郡山市開成1丁目5−12)
集会順序:予定
12:30〜 開場
13:00〜 オープニング・コンサート 日音協、詩の朗読(和合亮一作)、加藤登紀子
14:00〜 県民大集会 開会のことば(竹中柳一)、呼びかけ人代表あいさつ(清水修一)、連帯あいさつ大江健三郎、県民の訴え6人、14:46
黙祷、集会宣言採択(提案:小渕真理)、閉会のことば(片岡正彦)
15:15〜 市内行進
主催:呼びかけ人により呼びかけを行い、趣旨に賛同する県内の各種団体で実行委員会を結成して主催
呼びかけ人:青木千代美(福島県女性団体連絡協議会会長)、小渕真理(アウシュヴィッツ平和博物館館長)、大石邦子(エッセイスト)、片岡正彦(弁護士)、熊谷純一(福島県生活協同組合連合会会長)、國井常夫(福島県森林組合連合会長)、玄侑宗久(作家・福聚寺住職)、清水修二 (福島大学副学長)呼びかけ人代表、庄條徳一(福島県農業協同組合中央会会長)、野崎哲(福島県漁業共同組合連合会会長)、山撫キ子(国際女性教育振興会会長)
公式サイト(http://fukushima-kenmin311.jp/)
(c) 映像ドキュメント.com, Tokyo, Japan.
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